|
![]() |
境内では「全国大陶器市」が開かれていた
|
このあと「今津郷」「西宮郷」に別れを告げ 電車で西宮駅から魚崎駅へ向かう
|
西宮から魚崎駅までは6駅目。数の割りには時間はかからない。ここから「魚崎郷」となる。先ずは桜正宗記念館へ。ここは震災の試練を乗り越え、正宗名発祥のアイデンティティを後世に遺すべく、 また魚崎郷地区の地域振興の一助となるように、新たに櫻正宗記念館“櫻宴”をオープンした由。この頃になると、どこの酒蔵も似たようなもので少々食傷気味の感じ。兎に角、館内の暑さには閉口し外で風を入れる方も。
櫻正宗は寛永二年(1625年)に池田荒牧村(現・大阪府池田市)に創醸しておよそ400年、江戸時代末期には本拠を神戸の上灘(現・魚崎郷)に移し、灘の銘酒として杜氏こだわりの品々を世に送り出している。
|
桜正宗記念館のあとは、予定では「浜福鶴吟醸工房」であったが、少々後戻りすることもありパスしてここへ来る。
|
門をくぐると、館の正面にいきなりの有料の試飲。これまでは無料・少量であったため欲求不満があったのか、吾先にと飛びつく方も。満面に笑みを浮かべ、いつ死んでもよいとの至福の面持ち。まこと酒飲みは可愛いものである。他に「大吟醸」の酒粕を蒸留した「らんぷ」なる焼酎なども無料試飲していた。酒・酒粕・奈良漬などを多量に買い込む方も。中には館内の観賞を失念する方も。
館のテーマは、「酒造りの原点を知ること」。酒造りの過程から用具類に至るまでの知識や現物とのふれあい、灘の酒を醸す技・水・米・風土、酒造りの情熱や伝統にまつわるこだわり、また日本酒をめぐる新しい楽しみ方や文化の姿など。現在・過去・未来を自在に駆けめぐる日本酒の世界を展開し、「知るは楽しみなり」をあますことなく感じ取ること。
旧酒造記念館は、1659年(万治2)に神戸・御影の本嘉納家本宅屋敷内に建てられた酒蔵を、昭和35年に現在の地に移築し、酒造記念館として保存・一般開放していたもの。館内には、国指定・重要有形民俗文化財「灘の酒造用具」や所蔵する小道具類を展示。酒造りの歴史を今日に伝える資料館として、年間5万人の来館者を数えていた。
平成7年1月、旧酒造記念館は阪神淡路大震災によって倒壊。ただ不幸中の幸いとして、収蔵の酒造用具や小道具類は、がれきの下から一点一点丁寧に手作業で拾い出した結果、ほとんどが無事、あるいは修復可能な状態だった。やがて全面建て替え工事の末、4年後の平成11年1月に復興オープン。生まれ変わった記念館は、地上2階建て、
耐火・耐震構造を備え、延床面積(既設「参考室」含む)1,400m2。屋根は本瓦葺、外壁や辻塀は焼杉板張り使用で伝統的な酒蔵をしのばせている。館内では、旧酒造記念館の柱や梁に使われていた、樹齢400年以上も経た柱や梁が随所に復活。来館者を酒造りの世界へといざなっている。340年以上変わることなく伝え継がれた「生もと造り」への熱い思いを、心ゆくまで体感できる。
|
● 燦咲倶楽部 | ● 次回のご案内 | ● 散策履歴 | ● 現役散策履歴 | ● 会員紀行履歴 | ● リンク集 | ● 失敗履歴 | ● | ● |
● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
● | ● | ● | ● |