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敷地は、稲畑先生のお住まいに隣接した百七十坪程の空き地です。ここは芦屋の中でも特に環境に恵まれた地域で建築制限が厳しく延床面積は五百七十平米しか建てられません。全体のイメージとしては稲畑先生のご自宅の雰囲気に合せる事としました。稲畑邸は昭和初期の竣工で所謂スパニッシュ・スタイルです。
この様式は大正始めから戦前までの阪神間で大流行した住宅様式ですが、住宅にとどまらず、学校やクラブといった用途の建築にも適用され、いわば新しい文化を象徴する様式でもあったわけです。この大正始めから戦前までと言いますとちょうど虚子が活躍した時期と重なるのですが、この時代を彷彿とさせる稲畑先生のご自宅の雰囲気は虚子
を記念する文学館に相応しいのではないかと考えました。小さい文学館ですが隅々まで神経の行き届いた建築としたいと考えました。虚子先生の住宅を訪れる気持ちでこの記念館を訪ねて下さい。シンプルで落ち着いた空間が出迎えてくれるでしょう。
虚子記念文学館設計者 好川 忠延(虚子記念文学館HPより拝借)
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