アルバム'97-98


98/12/23 岩船寺
98/12/23 岩船寺
729年聖武天皇が霊夢により建立を発願 真言律宗
 
9回 98/12/23(祭) 近鉄奈良ーバスー岩船寺口ー岩船寺ー石仏群ー浄瑠璃寺ーバス
             ー奈良公園ー近鉄奈良
 
年の暮れ、祭日にも拘わらず、はたまた祭日故か電車・バス・現地いずれもガラガラ、なんだか申し訳ない感じ。さて、バスは見慣れた県庁・美術館をあとにして22分、揺れを感じる頃に岩船寺口。少々ためらうも直ぐに道標が見つかる。少し歩むと早くも大きな岩に刻まれたみろく摩崖仏。石仏群はもっと先ではと思っているうちに、錫杖を手にした
 
地蔵三体が彫られた一枚岩。やがて岩船寺、我々の他は一組のみ。三重塔や十三重石塔が佇む静かな山寺の風情を独り占め。当寺自慢の梅・つつじ・あじさい・もみじの季節ならこうはいかないだろう。とは言えやはりその頃にも来てみたい。本堂には天慶9年(946)行基作のご本尊:阿弥陀如来坐像、高さ3m弱の大きなケヤキ造り。ここをあと
 
にして、浄瑠璃寺までの1km余りの路には、無数の石仏。名のあるものだけでも枚挙に暇がない。失礼、名前を知らないだけかも…。路傍の無人販売所には、干柿・豆類・野菜などが。そろそろ昼時、師走にしては風もなく陽気な日和。場所を求めているうちに一軒の店屋。弁当・即席燗酒など持参するも、誰かのビールが飲みたい…で店屋へ。
 
地の山菜の佃煮に舌鼓。ここのおばちゃんが陽気で商売上手、無駄話が長引くと共に売上げが伸びる仕掛け。おかげで重いウイスキーを持ち帰るはめに。おまけに漬物など買わされる、いや買う人も。いよいよ浄瑠璃寺、永承2年(1047)創建の真言律宗。浄土を模した庭園の東に三重塔、西に本堂。本堂:阿弥陀堂に並ぶ九体の阿弥陀如来坐像
 
は荘厳そのもの。人を心がけなどで、下品下正(げぼんげしょう)から上品上正(じょうぼんじょうしょう)まで往生の九段階の考えから。塔・本堂・坐像すべて国宝。薬師は東方で現実苦悩を救い、西方へ送り出す「遣送仏」。阿弥陀は未来の理想郷:西方浄土へ迎えてくれる「来迎仏」等の説明に、いたく感銘・目から鱗の人も。あとバスで駅へ向かうも渋滞で進まず、奈良公園で降り、駅まで歩む。年の暮れに意義ある一日だった。
 
「歳の暮れ奈良の山寺独り占め」
98/12/23 わらい仏
98/12/23 わらい仏
岩船寺から1km余りの路傍に無数の石仏 わらい仏は一番人気とか
98/12/23 わらい仏
98/12/23 わらい仏
もっと笑って〜


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