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　当神社は「豊臣秀吉公」「豊臣秀頼公」「豊臣秀長卿」を奉祀する神社

　明治元年、明治天皇が大阪に行幸の折、国家の為に大勲労のあった豊太閤を、この大阪の清浄な地に奉祀する様にとのことで、明治６年に京都の阿弥院峯墓前を本社として社殿を造営、大阪には別格官幣社豊國神社の別社として中之島字山崎の鼻（現在の中央公会堂の地点）に、明治１２年１１月に創立された。

　大正元年中央公会堂建設の為、府立図書館の西方の公園内に移転し、大正１０年に別社から独立して府社に列せられが、昭和２０年終戦と共に社格が廃止されたので、現在宗教法人となって神社本庁所属の神社となった。

　昭和１０年頃より大阪市の発展に伴い市庁舎増築に必要のため、隣接する当神社の移転の話があったが、太平洋戦争に突入した為、移転の件は一時沙汰止みとなった。

　その後昭和３１年大阪市より神社移転の要望が再開されたので、祭神に縁のある大阪城内を移転地と決定し、昭和３６年１月中之島より奉遷したのが現在の神域。

　ここ大阪城跡は、かの有名な石山合戦で石山本願寺の門信徒が織田信長の鋭鉾に抗して前後１１年の長きに亘り、さすがの信長も朝廷の斡旋により和睦をとり結ぶのやむなきに至ったほどの要害堅固な土地。

　因って後年秀吉が天下を平定し、己が居城を築くにあたり、この石山の地を要所と選び、天正１１年に築城を始め、天正１５年に築き終えた曽ての名城も、元和元年大阪夏の陣に破れ、僅か２代で３２年のはかない存在だったが、御祭神には最も因縁の深い所で、奉祀するのに最適の神域。