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京都盆地の環境の変化に伴い、今でほとんど見ることが出来なくなったムラサキやミクリなどの植物が、緑豊かな神苑の中で大切に育てられている。こうした植物を守り育て、また植物を通して日本文化の豊かさを伝えることが出来ればと、当宮に「源氏物語植物保存会」が結成された。
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平安の庭
4月29日の「曲水の宴」は ここで行われる
木漏れ日もやわらかな平安の庭を、ゆるやかに曲がりながら流れる一筋の遣水(やりみず、小川)。色とりどりの狩衣(かりぎぬ)や小袿(こうちき)といった平安時代の貴族の装束に身を包んだ7名の歌人が遣水の傍らの座に着くと、川上に控えた水干(すいかん)姿の童子が朱塗りの盃にお神酒を注ぎ、羽觴(うしょう、おしどりの姿を象った盃台)の背に載せて流す。
琴の音が響く中、歌人はその日の題にちなんで和歌を詠み、短冊にしたためる。そして、目の前に流れ来る羽觴を取り上げ、盃の酒をいただく。宴の間には白拍子の舞も静々と披露され、ゆったりと時間が流れる王朝の雅を今に再現する。
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