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「ブラジル移民発祥之地」斉藤さんの案内で予定外のポイント

　海外移住者は、生活習慣の異なる環境の中で多くの苦難を乗り越え、移住先の国々で尊敬される地位を築き、その国の発展と日本のために立派な功績を挙げた。移住者は日本人の存在感を世界に示し、海外における日本の評価を高め、わが国の国際化の先陣となった。

　神戸は多くの移住者が出発前に日本で最後の日々を過ごした町であり、海外日系人にとり心の故郷と言われている。日本から世界に、１００万人を超える移住者が新天地を目指して海外に雄飛したが、神戸は１８６８年の開港以降１９７１年までの間、約４割にあたる海外移住者を送り出した日本の移住基地である。

　神戸市では、１９２８年に設置された「国立移民収容所」（後に「神戸移住センター」と改称）の建物を保存するとともに、その１階東側部分に「移住資料室」を設け、海外移住者の功績を歴史に残し後世に伝えていこうとしている。